星野リゾートってご存じですか?
経営破綻したリゾート施設を次々と再建していることで
有名な会社さんです。
年間の客室稼働率が80%を越える施設もあるそうです。
・・・で、そのホテルやリゾートの再建には、
コンセプト作りが大切だそうです。
具体的には
「自分たちにとって一番大事なお客様は誰なんだろう?」
と考える作業です。
さて、そこで今日のクイズです。
星野リゾートでは、一番大事なお客様を次のどこから選ぶでしょうか?
1)現在、いらっしゃる既存のお客様
2)ホテル周辺の地元のお客様
3)周辺で一番人口が多い地域のお客様
さあ、どれでしょうか?
****************
ちなみに、神田周辺のホテル情報なら
****************
星野リゾートがホテル再建を行う時
一番大事なお客様をどこから選ぶか?
それは、1)の現在、いらっしゃる既存のお客様から選びます。
以下、星野社長さんがインタビューにお答えされた
内容のメモです。
「得意なお客様のターゲットは、
今いらしている方々の中から生まれる。
全く違う方ではない。
売り上げが20%落ちるのは大変なこと。
でも80%のお客様は、お金をお支払いいただいて
来ていただいている。
今までの経験から言って、人気がなくなって、稼働が下がった旅館だといっても、
半分まで減ったというケースはほとんどない。
半分以上のお客さまが、人気が無くなったとはいえ、
何らかの理由でお見えいただいている。
それは、なぜ?という探求心をまず持つことが大事。
そこに気をつければ、自分たちの得意なお客様を見いだせる。
気づいていないだけで、必ずできるはずだ。
もし、立地や値段がいいので来ているというお客様ばかりだったらどうするか?
立地は競争力になる。しかし、値段と言われると困る。
しかし、よくよく聞いてみると値段だけなら選んでもらってはないはず。
最初は、値段が大事だというお客様でももっと聞いていくとちゃんとニーズがつかめる。
さらに、どういう理由で選ばれたのかを把握する中で、満足度が大事。
お客様が減っても、満足していただいているお客様がいる。
手掛けた再生施設のリゾナーレに関しては、
最初の1年間に全員のお客様に顧客満足度調査を行った。返信率は3割だった。
その3割に大きなヒントがあると考えている。
まずは、それまでと何も変えずにアンケートを配り始める。
その答えの中に、なぜ選んでくれたのか?どのくらい満足しているのか?
何が足りないのかわかる。
そこで調査して発見したこと。
一番満足していただいているお客様のタイプは、
実は、子供連れファミリーだった。
一番多いお客様はカップルだったり、
デザインのモダンさで引きつけられたりした人だったが、満足度は高くない。
あるシーズンだけきている0歳から12歳までの子供連れのお客様の満足度が高かった。
理由は、部屋の広さと1階のプールで。これがハード面での大きな競争力になっていた。
つまり、キラーコンテンツはすでに持っている。
満足度に問題がないなら、このお客様にもっといらしていただこう。
これで半分の問題は解決されているのと同じ。
さらに調査すると、子連れのファミリーは、家族サービスを重視している。
温泉や思いでづくりや観光ではない。
では、ファミリーにどんなサービスを提供するのか?
いよいよコンセプトを打ち出した。
でリゾナーレは、
ターゲット:子供連れファミリー
コンセプト:大人のためのファミリーリゾート
とした。
ファミリーリゾートと定義しての競合調査は、
ある遊園地リゾート。ここの不満点は、大人は疲弊すること。
そこで、大人も満足できるファミリーリゾートを作っていこうとした。
それが、都会にある遊園地との大きな違い。
子供はもちろん、親もリゾート体験をしてもらえる。
滞在期間中、親子で楽しむ時間も別々に楽しむ時間も作る。
「子育て世代に、リゾート施設に行くほど余裕があるんでしょうか?」
一見、そう思いがちだけど、
旅行のパターンの変化は子供ができたときに起こっている。
それまでのカップルは海外旅行に行っている人が多い。
海外に行くよりははるかに国内はいきやすい。
それにやすい。電車や飛行機利用から車での移動が多い。
そういう意味で、国内の旅館やリゾートにとって、
子連れファミリーはいいお客様。
コンセプトに大人のためのファミリーリゾートを導入した。
子供も親も楽しめるイベントを企画。
専門スタッフも養成した。
野菜の収穫体験、ピザづくり。乗馬など。
年間で50近くに及ぶ。
そして、子供が遊んでいるときに
親が楽しめる工夫も。
客室だった1階はすべて取り壊して、
ショッピングができる施設を。
カラオケを取り除いて、静かに読書ができる
カフェを新設した。
親もリラックスできる改革をした。
コンセプトを明確にした施設を作ると、
クレームはつきもの。
お客様のミスマッチと呼んでいる
このクレームは直さないといけないクレームと
直すクレームにわけている。
ターゲットにあわないお客様はどうする?
お客様を選んでいいとは思っていない。
一番大事にしたいお客様には120%満足していただきたい。
その他の方々は80点でいいやという割り切りができるかどうか?
なぜ、ターゲットを絞るか?
友人3人が自宅に泊まりにきた。
一人は、麻雀好き。一人はカラオケ好き。一人はお酒好き。
3人を同時に満足させることは難しい。
どれもやろうとすると80点になる。
麻雀が好きな人が3人来たらどうでしょうか?
おなじニーズを持った人が来た方が、
満足度が高くてリピートしていただける可能性が高い。
誰に対して何を提供するかがわかってくると、
お客様の要望は絶対に満たさなきゃいけないというものが見えてくる。
このお客様からの要望をNOという我々は問題だ。
その意識がでてくる。
それ以外のお客様で、同じ要望でもどっちが大事かが
スタッフで判断できるようになる。
これが、コンセプトのいいところ。
すべての要望に応えようとするとコストアップになる。
コンセプトは一人でつくらない。
再建先のホテルで立候補せいでコンセプト委員会をつくる。
リゾナーレの破綻を経験した社員。この委員会で社員の意識が変わった。
今まではやりたくてもやれなかった環境があった。」
自分たちの仕事。
特に売上に直接影響するマーケティングや営業の人は
とても参考になる話だと思います。
*********************
仕事学のすすめ
NHK 毎週木曜日 22:25~
ホームページ:http://www.nhk.or.jp/etv22/thu/
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経営破綻したリゾート施設を次々と再建していることで
有名な会社さんです。
年間の客室稼働率が80%を越える施設もあるそうです。
・・・で、そのホテルやリゾートの再建には、
コンセプト作りが大切だそうです。
具体的には
「自分たちにとって一番大事なお客様は誰なんだろう?」
と考える作業です。
さて、そこで今日のクイズです。
星野リゾートでは、一番大事なお客様を次のどこから選ぶでしょうか?
1)現在、いらっしゃる既存のお客様
2)ホテル周辺の地元のお客様
3)周辺で一番人口が多い地域のお客様
さあ、どれでしょうか?
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ちなみに、神田周辺のホテル情報なら
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星野リゾートがホテル再建を行う時
一番大事なお客様をどこから選ぶか?
それは、1)の現在、いらっしゃる既存のお客様から選びます。
以下、星野社長さんがインタビューにお答えされた
内容のメモです。
「得意なお客様のターゲットは、
今いらしている方々の中から生まれる。
全く違う方ではない。
売り上げが20%落ちるのは大変なこと。
でも80%のお客様は、お金をお支払いいただいて
来ていただいている。
今までの経験から言って、人気がなくなって、稼働が下がった旅館だといっても、
半分まで減ったというケースはほとんどない。
半分以上のお客さまが、人気が無くなったとはいえ、
何らかの理由でお見えいただいている。
それは、なぜ?という探求心をまず持つことが大事。
そこに気をつければ、自分たちの得意なお客様を見いだせる。
気づいていないだけで、必ずできるはずだ。
もし、立地や値段がいいので来ているというお客様ばかりだったらどうするか?
立地は競争力になる。しかし、値段と言われると困る。
しかし、よくよく聞いてみると値段だけなら選んでもらってはないはず。
最初は、値段が大事だというお客様でももっと聞いていくとちゃんとニーズがつかめる。
さらに、どういう理由で選ばれたのかを把握する中で、満足度が大事。
お客様が減っても、満足していただいているお客様がいる。
手掛けた再生施設のリゾナーレに関しては、
最初の1年間に全員のお客様に顧客満足度調査を行った。返信率は3割だった。
その3割に大きなヒントがあると考えている。
まずは、それまでと何も変えずにアンケートを配り始める。
その答えの中に、なぜ選んでくれたのか?どのくらい満足しているのか?
何が足りないのかわかる。
そこで調査して発見したこと。
一番満足していただいているお客様のタイプは、
実は、子供連れファミリーだった。
一番多いお客様はカップルだったり、
デザインのモダンさで引きつけられたりした人だったが、満足度は高くない。
あるシーズンだけきている0歳から12歳までの子供連れのお客様の満足度が高かった。
理由は、部屋の広さと1階のプールで。これがハード面での大きな競争力になっていた。
つまり、キラーコンテンツはすでに持っている。
満足度に問題がないなら、このお客様にもっといらしていただこう。
これで半分の問題は解決されているのと同じ。
さらに調査すると、子連れのファミリーは、家族サービスを重視している。
温泉や思いでづくりや観光ではない。
では、ファミリーにどんなサービスを提供するのか?
いよいよコンセプトを打ち出した。
でリゾナーレは、
ターゲット:子供連れファミリー
コンセプト:大人のためのファミリーリゾート
とした。
ファミリーリゾートと定義しての競合調査は、
ある遊園地リゾート。ここの不満点は、大人は疲弊すること。
そこで、大人も満足できるファミリーリゾートを作っていこうとした。
それが、都会にある遊園地との大きな違い。
子供はもちろん、親もリゾート体験をしてもらえる。
滞在期間中、親子で楽しむ時間も別々に楽しむ時間も作る。
「子育て世代に、リゾート施設に行くほど余裕があるんでしょうか?」
一見、そう思いがちだけど、
旅行のパターンの変化は子供ができたときに起こっている。
それまでのカップルは海外旅行に行っている人が多い。
海外に行くよりははるかに国内はいきやすい。
それにやすい。電車や飛行機利用から車での移動が多い。
そういう意味で、国内の旅館やリゾートにとって、
子連れファミリーはいいお客様。
コンセプトに大人のためのファミリーリゾートを導入した。
子供も親も楽しめるイベントを企画。
専門スタッフも養成した。
野菜の収穫体験、ピザづくり。乗馬など。
年間で50近くに及ぶ。
そして、子供が遊んでいるときに
親が楽しめる工夫も。
客室だった1階はすべて取り壊して、
ショッピングができる施設を。
カラオケを取り除いて、静かに読書ができる
カフェを新設した。
親もリラックスできる改革をした。
コンセプトを明確にした施設を作ると、
クレームはつきもの。
お客様のミスマッチと呼んでいる
このクレームは直さないといけないクレームと
直すクレームにわけている。
ターゲットにあわないお客様はどうする?
お客様を選んでいいとは思っていない。
一番大事にしたいお客様には120%満足していただきたい。
その他の方々は80点でいいやという割り切りができるかどうか?
なぜ、ターゲットを絞るか?
友人3人が自宅に泊まりにきた。
一人は、麻雀好き。一人はカラオケ好き。一人はお酒好き。
3人を同時に満足させることは難しい。
どれもやろうとすると80点になる。
麻雀が好きな人が3人来たらどうでしょうか?
おなじニーズを持った人が来た方が、
満足度が高くてリピートしていただける可能性が高い。
誰に対して何を提供するかがわかってくると、
お客様の要望は絶対に満たさなきゃいけないというものが見えてくる。
このお客様からの要望をNOという我々は問題だ。
その意識がでてくる。
それ以外のお客様で、同じ要望でもどっちが大事かが
スタッフで判断できるようになる。
これが、コンセプトのいいところ。
すべての要望に応えようとするとコストアップになる。
コンセプトは一人でつくらない。
再建先のホテルで立候補せいでコンセプト委員会をつくる。
リゾナーレの破綻を経験した社員。この委員会で社員の意識が変わった。
今まではやりたくてもやれなかった環境があった。」
自分たちの仕事。
特に売上に直接影響するマーケティングや営業の人は
とても参考になる話だと思います。
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仕事学のすすめ
NHK 毎週木曜日 22:25~
ホームページ:http://www.nhk.or.jp/etv22/thu/
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